2024.09.26

遊休地とは?活用方法やメリット・デメリットについて解説

遊休地を放置するとさまざまなリスクがあるため、積極的に土地活用するのがおすすめです。この記事では、遊休地を活用するメリットや活用方法、放置すると起こり得るトラブルについて解説します。
監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石 泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
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遊休地とは?

遊休地とは、何も活用されていない土地を指す不動産用語です。「遊休地」は、普段あまり耳にすることのない言葉ですが、自分の所有する土地も気付いたら遊休地になっている可能性があります。以下で、遊休地とはどのようなものか詳しく説明します。

遊休地の読み方

遊休地は「ゆうきゅうち」と読みます。また、遊休地と混同されやすい言葉に遊休土地があり、「ゆうきゅうとち」と読みます。

遊休土地との違い

遊休地と似た言葉に「遊休土地」があります。遊休土地は、「ゆうきゅうとち」と読み、国土利用計画法では、以下の要件を満たす土地を遊休土地として定義付けています。
・一定規模以上の土地である
・土地を取得後2年が経過している
・土地を利用していない
・周辺状況から土地活用が必要だと判断できる
もしも、遊休地として放置している土地が一定規模以上の面積を有するものだった場合は、遊休土地になり、いずれは土地活用の行政指導を受けることになります。今所有している土地が遊休地であっても、遊休土地に指定されると強制的に売却することになる恐れもあるため、土地を活用したほうがよいでしょう。
遊休地に立つ空き地の立て札

遊休地を活用するメリット

遊休地の多くは人の手が加えられていない更地のため、建物の解体が必要なく、土地活用しやすいといえます。ここでは、遊休地を活用することのメリットについて詳しく紹介します。

不労収入を得られる

立地や周辺環境に沿った活用方法を選ぶことで、長期的に安定した収入を得られる可能性があります。遊休地の活用の際に初期投資としてかかる費用や、得られる収益には土地活用の種類によって差がありますが、たとえ初期投資が高額であったり、収益が少額であったりしても、毎月不労収入を得られれば、生活や気持ちにゆとりが生まれるでしょう。

地域貢献につながる

遊休地を放置しておくと、土地の管理状態が悪くなり、周辺地域の美観や治安を下げてしまう恐れがあります。しかし、遊休地を活用し、その土地に必要な施設を建てることで、地域への貢献につながり、近隣住民ともよい関係を築きやすくなります。
駐車場に止められた自動車

遊休地の活用方法5選

遊休地をビジネス活用するには、以下のような方法があります。
・賃貸マンション・アパート経営
・テナント経営
・貸地
・太陽光発電
・駐車場経営
1つずつ詳しく見ていきます。
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賃貸マンション・アパート経営

土地活用のなかでも一般的なのが、マンション・アパート経営といった賃貸住宅経営です。この場合、マンション・アパートの建築費やさまざまな初期費用がかかり、物件のランニングコストも必要ですが、経営がうまくいけば高い利益が得られます。しかし、マンション・アパート経営は収益が望める分、空室が出てしまう、家賃を滞納されるなどのさまざまなリスクもあるため、かかるコストや経営の現状について詳細を確認するといいでしょう。
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テナント経営

テナント経営とは、コンビニ、飲食店などのテナントに土地を貸し、賃貸収入または地代収入を得るビジネスのことです。この場合、自分で建物を建てて貸し出す方法と、土地を貸し出して建物は事業者が建設する方法の2種類があり、借主の多くは法人や事業者となるため、高い収益が見込めます。また、何らかのトラブルが発生したとき、借主が法人であるとトラブル発生時の対応が確立しているため、貸主の負担も抑えられるでしょう。
しかし、比較的初期費用を抑えられ収益性が高いものの、テナント経営は景気に左右されやすく、商業目的の建物を建築した場合、固定資産税・都市計画税の軽減措置が適用されないため、節税効果や安定した収益に懸念があることには注意が必要です。

貸地

貸地とは、所有する土地に借地権を設定して貸し出すことで、賃料収入を得る方法です。貸地において土地の所有者は土地を貸すだけなので、初期費用が抑えられ、不動産会社に仲介手数料を支払うことで済むのが一般的です。貸地は安定した収入が見込める一方で、最短でも10年、長ければ50年以上の契約期間を定めることになり、借地権の種類によっては貸主側から一方的に契約を解除することはできません。土地を貸すときは、「普通借地権」か「定期借地権」かなど、借地権についてよく理解しておく必要があります。

太陽光発電

所有している土地が広く、田舎や郊外にある場合におすすめなのが太陽光発電です。収益を得るために集客する必要がないのがメリットで、自治体によっては補助金を受け取れる可能性があるため情報を確認しておくとよいでしょう。
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駐車場経営

駐車場経営は、少ない初期費用で手軽に始められる土地の活用方法です。主に、「月極駐車場」と「コインパーキング」の2つがあり、月極駐車場の場合はロック板や精算機などの機器の設置が必要ないため、設備投資を大きく抑えられます。加えて、1ヵ月単位での駐車場の貸し出しが可能で、ランニングコスト等もほとんどかからず、気軽に始められる点がメリットです。一方、コインパーキングは舗装費用がかかるものの、ロック板や精算機などの設備は駐車場運営会社が負担するため、初期費用を抑えやすくなります。時間貸しのため、利用客の多い場所で駐車場を経営するならば、大きな収益が見込めるでしょう。
また住宅を建てるのには適していない狭い土地やいびつな形の土地であっても、土地の制限を受けない駐車場経営なら実現可能なケースが多くあります。さらに駐車場経営は転用性が高く、別事業への切り替えが手軽なため、最終的な土地活用方法が決まるまでの間だけ暫定的に駐車場経営を行うのにもおすすめです。
●駐車場経営のメリットやデメリットに関する記事はこちら
駐車場に止まる車

遊休地活用前の確認ポイント

遊休地の土地活用の方法は、どのような土地であるかによって変わります。最適な活用方法を判断するために、確認すべきポイントを押さえておくことが大切です。

用途地域

用途地域とは、その地域に建設できる建物の種類や建ぺい率、容積率を定めた行政の都市計画のことです。用途地域は、「第一種低層住居専用地域」や「商業地域」など、13種類に分けられています。たとえば、最も建設制限が厳しい「第一種低層住居専用地域」では、店舗・事務所・宿泊施設の建設が禁止されています。このように、用途地域によってはできない土地活用方法もあるため、遊休地がある地域の地方自治体に問い合わせて確認をするのがおすすめです。

土地の広さ

土地の活用方法は、立地条件に加えて、広さによっても左右されます。そのため、正確な土地面積を把握しておかないと、最適な活用方法の判断が難しくなります。土地面積は登記簿でも確認できますが、登記簿の情報が正確であるとは限らないため、遊休地の測量や隣接地との境界確認を行ったほうがよいでしょう。

周辺環境

遊休地の周辺に駅や商業施設があるか否かによって、土地の利用客のニーズは異なります。利用客のニーズを見極めたうえで、最適な活用方法を選択することが大切です。しかし、自身で周辺環境を調査し、土地の需要を見極めることは簡単なことではありません。土地活用の経験がない方は、不動産調査会社といった専門家に土地の周辺環境や需要について相談するのがおすすめです。
活用されていない遊休地

遊休地を放置しておくリスク

遊休地を活用せずに放置しておくと、さまざまな損失が生じます。金銭面の損失だけでなく、人間関係のトラブルが発生することもあるので注意が必要です。

維持管理費だけがかかる

土地を所有し続けるためには、固定資産税や都市計画税などの税金がかかります。また、除草といった土地管理を業者に依頼するにも費用がかかるのが一般的です。年単位で見ると大きな金額ではなくても、何年も続くと管理費用が積み重なって大きな支出になるでしょう。

近隣トラブルになる恐れがある

遊休地を放置しておくと、ごみが不法投棄されたり、害虫や害獣のすみかになったりすることもあります。人が住んでいない土地であっても管理をする必要があり、管理を怠ると近隣トラブルを招く恐れがあるので注意が必要です。
注意を呼びかける男性

土地活用でお悩みの方は三井のリパークへ!

ここまで、遊休地を活用するメリットや活用法、注意点について解説しました。土地は所有するだけで税金をはじめとした維持管理費用がかかりますが、土地活用によって利益を得ることが可能です。特に、初めて土地活用を行うのであれば、初期費用が抑えられて初心者にも始めやすい駐車場経営がおすすめです。専門の駐車場運営会社に依頼すれば、運営管理についてさまざまなサポートが受けられます。
三井のリパークでは、土地活用の無料相談から、駐車場経営の運営まで、土地オーナーさまのお悩みにきめ細かく対応したサービスを提供しております。※ また、一括借り上げ方式による駐車場経営のサポートも行っているので、駐車場経営に必要な設備の導入や設置するための初期費用、管理や運営にかかる費用まで、全てお任せいただけます。ぜひお気軽にお問い合わせください。
なお、ご自身の遊休地についてどのような土地活用が合っているのか分からない方には、三井不動産リアルティが運営する土地活用マッチングサービスALZOをご用意しております。オーナーさまのご要望や状況に合わせたさまざまな土地活用の提案が可能ですので、お気軽にご相談ください。
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※ 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。
駐車場経営
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