2023.07.06

土地活用の相談先はどこ?相談する際のコツや選び方を解説

土地活用の相談先として各会社の特徴や相談する際のコツなどをご紹介しています。
監修者:ファイナンシャル・プランナー 大石 泉
株式会社NIE.Eカレッジ代表取締役。CFP®、1級ファイナンシャル・プランニング技能士などの資格を保有。住宅情報メディアの企画・編集などを経て独立し、現在ではライフプランやキャリアデザイン、資産形成等の研修や講座、個別コンサルティングを行っている。
https://www.izumi-ohishi.co.jp/profile.html

土地活用の相談先は?

土地活用の相談先は目的に応じて適切に選ぶ必要があります。なぜなら、土地活用と一言でいってもアパート経営や駐車場経営などさまざまであり、その内容によって相談先も異なってくるためです。今回は、土地活用を始めたい方に向けて、相談先や相談するときのコツなどを解説します。
では土地活用の相談は具体的にどこへ問い合わせればよいのでしょうか?上記でもお伝えしたように、土地をどう活用するかによって相談先は変わってきます。まずはどのような相談先があるのか、土地活用の方法別に見ていきましょう。
●「土地活用の相談」に関するよくある質問はこちら

ハウスメーカー

ハウスメーカーは一戸建てやアパート、マンションなどの建設を手がけています。そのため、アパートやマンションなどの賃貸住宅経営を行いたい方におすすめの相談先です。ハウスメーカーでは、賃貸住宅経営を行った場合の収益や利回り、物件の建築プランを一緒に立てられるため、実際に経営のイメージがしやすくなります。
また、ハウスメーカーでは商品が規格化されていることが多く、そのなかから自分の土地に合った物件を見つけることができます。建てる物件のモデルが確立していると、価格もある程度決められているため、資金計画を立てやすいのもメリットといえるでしょう。
さらに、ハウスメーカーはグループ内に不動産管理部門や不動産仲介部門を持っていることが多いため、物件の設計、竣工だけでなく、建築後の管理や仲介まで任せられる傾向があります。続けて1社に依頼できるので手間をかけたくないという方にもおすすめです。
ビルの模型を持つ夫婦

工務店

工務店もハウスメーカーと同様、所有する土地で賃貸住宅経営をしたい場合のアパートやマンション建設の相談先となります。ただし工務店ではハウスメーカーと違い、商品が規格化されていないことが多い傾向にあるため、自分好みの物件を建てることができます。そのため、物件のデザインや構造などにこだわりがある方におすすめです。
さらに自由設計であることから、狭小地・変形地にも物件を建てられるという特長もあります。相続で得たり、余っていたりする狭小地や変形地で土地活用を考えている方は、工務店に相談してみるのもよいでしょう。
しかし、物件を一から設計するため、時間がかかるというデメリットがあります。工務店で物件を建てる際には、あらかじめ工期に加え、設計にかかる時間を考慮しておくとよいでしょう。

駐車場運営会社

所有する土地で駐車場経営を行いたいと考えている場合は、専門業者である駐車場運営会社に相談してみるとよいでしょう。初期費用を抑えたい方や、物件を建てにくいような狭い土地を所有している方は駐車場経営がおすすめです。駐車場運営会社は、駐車場経営に特化しているため、専門性が高く、土地に合ったプランを提示してくれます。駐車場経営の進め方や収益についても知ることができます。
駐車場経営は賃貸住宅経営のようにマンションやアパートを建てる必要がないため、初期費用が抑えられる土地の活用方法です。さらに駐車できるスペースがあれば、狭い土地での経営ができるのもメリットとして挙げられます。
駐車場に並ぶ自動車
また、何らかの理由で撤退するときもマンションやアパートは物件の解体に時間がかかりますが、駐車場経営では必要な設備も少ないため、撤去がスムーズに行えます。そのため、駐車場経営から別の活用方法へ移行する場合も、手間がかかりません。このように駐車場経営は暫定活用も可能であるため、土地をどう活用するか迷っている方にとって最適の活用方法といえるでしょう。
三井のリパークでは、豊富な実績をもとに土地に合った駐車場経営プランを提案しています。一括借り上げ方式を採用しているため、収益にかかわらず、土地の賃料として毎月安定した収入を得られます。さらに機器や設備にかかる費用、運営管理費用も三井のリパークが負担します。活用方法で悩んでいる方は一度ご相談してみてはいかがでしょうか?※1
●ご相談・お問い合わせはこちらから

不動産仲介会社やデベロッパー

土地を売却または貸し出したい場合は、不動産仲介会社に相談するとよいでしょう。土地の企画・開発事業を行っているデベロッパーにも相談できます。
土地を売却するとまとまったお金が手に入るのに加え、土地にかかる固定資産税や都市計画税、維持費用もかからなくなるといったメリットがあります。
しかし、一度売却した土地を取り戻すのは非常に難しく、売却してしまえば、たとえばその土地で継続的な収益が見込めたとしても、全く収益は得られなくなってしまうといったリスクもあります。所有している土地の収益性の有無を確認し、売却前に土地活用をよく検討してみましょう。
相談する夫婦とアドバイザー
デベロッパーは、鉄筋コンクリートで造られた大規模なビルやマンションなどを建てたいと考えている方にも向いている相談先です。豊富な実績とノウハウがあるため、安心して土地活用を任せられます。広い土地の場合は、デベロッパーが建築費用を負担して土地に物件を建て、物件と土地を等価交換する方法もあります。
なお、所有する土地を借地として活用する場合は注意が必要です。地主から土地を借り、その土地の上に建物を建てる権利を借地権といい、借地借家法という法律では、「普通借地権」と「定期借地権」の2種類の借地権が定められています。
普通借地権は、借地上に建物ある限り、借主は半永久的に利用することができるため、貸主は正当事由がない限り、契約を終わらせることができません。そのため、普通借地権は最初の契約で定められた期間よりも長く契約が続くことが多く、貸主はその間自由に土地が利用できなくなってしまうため、慎重に検討する必要があります。
定期借地権は契約の更新ができず、最初に定められた期間が終わると同時に契約も満了となります。定期借地権には、「一般定期借地権」「建築譲渡特約付借地権」「事業用定期借地権」の3つがあり、それぞれ存続期間が「50年以上」「30年以上」「10年以上50年未満」です。事業用定期借地権以外は、存続期間が長期にわたるため、契約期間が長く続くことを想定しておきましょう。
書類を見ながら計算する男性

税金や資金計画の相談先は?

土地活用をするうえで控除できる税金や資金計画について相談したい場合はどこに相談すればよいのでしょうか?税金や資金計画については、税理士やファイナンシャルプランナーといった専門家に相談するのがよいでしょう。ここからはそれぞれの専門家について詳しくご紹介します。

税理士

税理士とは、国によって認められた税務の専門家です。土地に関する税金について知りたい方は税理士に相談するとよいでしょう。税金に関することを自分1人で調べるのはなかなか難しいため、専門家に頼ってみることをおすすめします。
土地活用によってどれくらい節税できるか、相続税はどれくらいかかるかなど、土地活用を行ううえで発生する税金の問題を聞いてみましょう。土地活用を相談する際に、ほかの相談先でも節税効果について聞くことはできますが、税理士に相談することでより詳しい情報を聞くことができます。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーとは、税金、保険、金融、年金といった幅広い知識を持ってライフプランの設計を行う専門家です。幅広い知識から資産全体に対してアドバイスをもらうことができます。土地活用の資金計画についても相談でき、計画が現実的であるかどうかを聞いてみるのもよいでしょう。ファイナンシャルプランナーは、ハウスメーカーにも在籍していることもあるため、土地活用の相談を行うのと同時に資金計画について話してみるのもよいかもしれません。
説明する女性

金融機関

金融機関は、土地の運用や管理などに関するコンサルティングを行っています。銀行によっては、不動産部門があったり、グループ内に不動産関連会社を持っていたりする場合があります。また、土地活用についての関連企業を紹介してくれることもあるため、銀行の窓口で相談してみるとよいでしょう。さらに銀行とのつながりがあることで、後に融資の相談がしやすくなるというメリットもあります。

相談する際のコツ

ここまでさまざまな相談先について詳しくご紹介してきました。ここからは相談する際のコツについてお伝えします。

相談先の特徴を押さえておく

相談先の特徴や得意分野を知っておくことで活用方法に適した相談先を選ぶことができます。賃貸住宅経営1つを取っても、マンション経営やアパート経営、一戸建て経営などさまざまであるため、それに応じて相談先も変わってきます。また、税金や資金計画について相談したい場合も当該分野に詳しい専門家に頼る必要があります。
それぞれの相談先に得意分野があるため、複数の相談先に活用方法を聞いて、適切な方法は何か考えるとよいでしょう。

相談にかかる料金を考えておく

相談に料金が発生する場合もあるため、想定外の出費がないよう、事前に調べておきましょう。ハウスメーカーや不動産仲介会社など無料で相談を受けてくれるところもあります。一方で、税理士やファイナンシャルプランナーなど専門家に相談するときには、料金が発生することもあります。あらかじめ注意しておきましょう。
家の模型

土地について詳細に説明する

土地の活用方法を提案してもらい、アドバイスを受ける場合、土地の詳細な説明が必要になります。周辺地域や土地の広さ、地形についても調べ、所有している土地の情報を収集しておきましょう。必要な書類も用意しておくとスムーズに相談ができます。必要な書類は主に以下の通りです。
・権利書
・測量図
・登記簿謄本
相談先によって依頼される書類も変わるため、事前に確認しておくとよいでしょう。

要望を正確に伝える

土地活用への目的は何か、きちんと説明できるようにしておきましょう。税金対策がしたい、収益性が高いものがよいなど、要望や目的を正確に伝えることで自分に合った提案をしてもらえます。要望を自分のなかで整理し、どれを優先したいか、優先順位まで考えておくのも大切です。全ての要望に当てはまる活用方法を探すのはなかなか難しいため、優先順位を付けておくことで、希望に近い活用方法を提示してくれます。
計算機と家の模型

土地活用に悩んだら資金面での専門家へ相談する

どの活用方法にするか悩んでしまった場合は、資金面と一緒に検討したほうがよいため、各土地活用の相談先に問い合わせた後に、税理士やファイナンシャルプランナーなどの専門家に相談するとよいでしょう。各土地活用の相談先から提案された結果を持っていけば、資金面も合わせて考えられた最適な活用方法を選ぶことができます。ただし、前述した通り、土地活用の相談先とは違い、税理士やファイナンシャルプランナーへの相談には料金が発生することを想定しておきましょう。

相談先を選ぶポイント

ここまで相談する際のコツについてお伝えしてきました。ここからは相談先を選ぶポイントについて解説します。相談先を選ぶうえでの参考にしてみてはいかがでしょうか?
指差しする女性

実績

相談先を選ぶうえで実績は1つの指標となります。実績が豊富であると、過去の前例に基づいた提案を行ってくれます。相談先は自分が所有している土地と似たような土地を過去に扱ったことがあるかもしれません。そのような前例があると、より土地の活用方法が具体的にイメージしやすくなるため、活用方法を選ぶうえで役立つでしょう。

提案されたプラン

提案されたプランを確認し、現実的で具体的な計画を選ぶようにしましょう。自分が立てた資金計画や要望に沿ったものであるか、賃貸住宅経営の場合は経営に伴う諸費用がどれくらいかかるのかも確認しておくとよいでしょう。

企業規模

企業規模も相談先を選ぶうえで確認しておくとよいでしょう。企業規模が大きいと、賃貸住宅経営の場合は建設後の管理も行ってくれるところが多く、アフターフォローも手厚いというメリットがあります。土地活用は長期間にわたって行われるため、実績のある大規模な企業であれば安心して任せられるでしょう。
5つ星評価

口コミ・評判

土地活用の相談先を選ぶ際は口コミも参考にしておきましょう。トラブルや土地活用中の収支状況などといったリアルな利用者の評判が分かります。

営業担当者の対応

営業担当者の対応も相談先を選ぶうえで重要なポイントです。上記でもお伝えしたように、土地活用は長期にわたって行われるものであるため、担当者との相性が悪いと失敗してしまう可能性もあります。対応が手厚く、信頼できる担当者であると、土地活用後の管理も安心して任せられるでしょう。提案されたプランの説明に対して納得できるかどうかも大切です。疑問がある場合はすぐに聞き、納得がいくまで説明を受けるようにしましょう。

土地活用の相談先選びは慎重に!

ここまで目的に合わせた土地活用の相談先や、相談時のコツ、相談先を選ぶポイントについて解説してきました。相談先は目的によってさまざまで、提案できるプランも異なってくることから、最適な相談先を見極めるようにしましょう。
相談する際は、所有している土地を詳細に説明し、要望も担当者にしっかり伝えることが大切です。専門家によっては相談に料金が発生することもあるのであらかじめ調べておきましょう。土地活用は長期間行うものであるため、相談先は慎重に選ぶ必要があります。提案されたプランや企業の特徴をよく押さえて納得のいく企業を選びましょう。
三井のリパークでは、それぞれの土地に合わせた駐車場経営をサポートしています。駐車場ヵ所数1万6,000ヵ所(※2023年1月末現在)の実績をもとに、三井不動産グループによる幅広いご提案が可能です。
ご提案から2ヵ月で開設でき、駐車場の運営管理も三井のリパークが代行するため、土地活用に時間や手間をかけたくないという方におすすめです。駐車場経営はほかの土地の活用方法への移行もスムーズであるため、活用方法を考えながら暫定的に駐車場経営を行ってみてはいかがでしょうか?
土地活用の不安や駐車場経営に関するご相談などにも無料で対応しています。駐車場経営に興味がある方はぜひご相談ください。※1
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家の模型を持つ夫婦

「土地活用の相談」に関するよくある質問

今回は、土地活用の相談先と相談する際のコツや選び方についてお伝えしてきました。最後に本記事のおさらいとして、覚えておきたいポイントを3つ確認していきましょう。

土地活用の相談はどこにすればよい?

土地活用の相談先はハウスメーカーや駐車場運営会社、不動産仲介会社などさまざまです。それぞれの特徴を比較しながら、目的に応じて適切な相談先を選ぶとよいでしょう。
●詳しくはこちら

相談するときのコツは?

相談する際のコツは、自分が所有している土地の情報を正確に伝え、活用方法を選ぶうえでの要望を整理しておくとよいでしょう。
●詳しくはこちら

相談先を選ぶポイントって?

相談先は実績や企業規模、提案されたプラン、担当者の対応のよさなどをもとに選びましょう。土地活用は長期間行うことが多いため、相談先は慎重に選ぶ必要があります。
●詳しくはこちら
※1立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外装、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。
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