カメラ式コインパーキングとは?
カメラ式コインパーキングとは、カメラによって車両管理を行う駐車場のことです。従来のコインパーキングでは人間や駐車券、センサーによる車両管理をしていましたが、カメラ式コインパーキングでは、カメラが車両情報を読み取り、それに基づき駐車料金を計算します。このシステムは従来のいくつかのシステムに比べてメリットが大きいのが特長です。
この記事では、カメラ式コインパーキングの仕組みやメリットを、従来のゲート式駐車場や、ロック板(フラップ板)と呼ばれる未払い防止の装置が設置された駐車場と比較しながら解説します。また、カメラ式コインパーキングの種類について、その仕組みやほかの種類のコインパーキングとの比較を踏まえて説明します。
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仕組み
カメラ式コインパーキングは、カメラが車両情報を読み取ることで管理システムが入庫時間を把握し、出庫時に料金精算するという仕組みです。カメラ式コインパーキングには、車室ごとにカメラがあるロックレス駐車場と、俯瞰カメラによるロックレス駐車場の2種類があり、それぞれ仕組みが異なります。
車室ごとにカメラがあるロックレス駐車場の場合、車室の後ろにカメラの付いたポールが設置されており、そのカメラで車両情報を読み取ります。
俯瞰カメラによるロックレス駐車場は、出入り口や車室の地面に設置されたセンサーが駐車を感知し、カメラを起動させる仕組みです。
入庫時は空いている車室に駐車するだけで、特に手続きはありません。出庫時には、駐車した車室番号を精算機に入力して料金を支払います。
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従来のコインパーキングとの違い
出入り口と車室に障害となるものが設置されているかいないかが最も大きな違いです。出入り口と車室に障害となるものが何も設置されていないカメラ式コインパーキングでは、物理的には料金を支払わなくても出庫できてしまいます。ただし、カメラがナンバープレートをはじめとした車両情報を読み取っているため不正出庫の特定に時間はかからず、利用者には催促状を送るなどの対応が可能です。
カメラ式コインパーキングは登場して間もないため、AIを搭載した高精度なナンバープレート認識や、スマートフォンアプリによる支払いサービスがある場合もあります。このようなシステムによって、駐車場運営事業者、利用者ともに負担が減り、業務の効率化や利用者の利便性向上が見込めるでしょう。
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カメラ式コインパーキングのメリット(事業者の場合)
以下でカメラ式コインパーキングのメリットを説明します。カメラ式コインパーキングを導入した駐車場経営を考えている方は、注意点やほかの種類の駐車場と比較して最適な駐車場経営を行いましょう。
メンテナンスが手軽
地面にロック板が設置されているロック式駐車場とは異なり、接触事故や設備不良によるメンテナンスが少ないというメリットがあります。
また、地面に凹凸がないため、枯れ葉や雪を取り除くような清掃も簡単です。さらに、ロック式駐車場では雪の重さや凍結でロック板が動かず機能しないこともありますが、カメラ式駐車場ではそのような心配がないこともメリットの1つです。
安全性が高い
カメラ式コインパーキングは、24時間365日防犯カメラによる監視が可能なため、駐車場の安全性は高いといえます。なぜなら、防犯カメラの映像が常に記録されているため、何らかのトラブルが起こった際に、カメラの映像記録ですぐに対処できるからです。
また、最も懸念される不正出庫について、利用者は防犯カメラの映像で自身の車両情報を詳細に記録されている意識から不正出庫が少なくなる傾向にあり、利用者も特定しやすくなります。
カメラ式コインパーキングのメリット(利用者の場合)
カメラ式コインパーキングの利用者には以下のようなメリットがあります。
ストレスやリスクが少ない
カメラ式コインパーキングは、ほかの種類のコインパーキングと比較して、利用者のストレスを減らせます。なぜなら、入出庫に時間がかかったり、駐車券を紛失してしまったりすることがないからです。
ゲート式駐車場の場合、駐車券のやりとりがあるため、入出庫に時間がかかって渋滞が起きてしまったり、駐車券を入庫から出庫まで持っていないといけなかったりします。また、ロック式駐車場では料金支払い後、故障のためロック板が下がらずに出庫できなかったり、誤った車室番号(区画番号)を精算機で入力してしまい他人の駐車料金を払ってしまったりというケースも考えられます。
しかし、カメラ式コインパーキングには駐車券がなく、カメラで入出庫の管理が行われるため、出入りがスムーズです。また、ゲートレスのカメラ式コインパーキングであれば、車両のナンバーで精算されるため、精算間違いが起こりにくいというメリットもあります。さらに、発券機やロック板に当たって車が損傷してしまう、乗り降りの際にロック板につまずくといったリスクもないため、事故やケガの心配も少ないでしょう。
防犯効果が高い
常時カメラが作動しているカメラ式コインパーキングは、駐車場内が常に監視されているため、犯罪の抑止力にもなります。万が一事故やトラブルが起きても、記録されているカメラの映像記録によって利用者を特定し、適切に対処できるため安心して利用できるでしょう。
カメラ式コインパーキングの注意点(事業者の場合)
カメラ式コインパーキングの導入を考えている方は、以下のような注意点に気を付けなければなりません。
未払い対応
ゲートやロック板がないため、不正行為や意図しない未払いが発生する可能性はあります。そうした場合、どのような対策が必要なのか、駐車場運営会社と一緒に考えておきましょう。たとえば、利用者に対する注意書きをすることで不正出庫や未払いの対策を行うことも1つの方法です。
認知度が低い
カメラ式コインパーキングはまだ新しく、認知度があまり高くないのが現状です。ロック板がないことで月極駐車場と勘違いされ、利用者が積極的に利用してくれなかったり、利用方法が分からなかったりする場合もあるでしょう。
コインパーキングであることを分かりやすく明示するための看板の設置や利用方法の提示をする工夫が必要です。
カメラ式コインパーキングの注意点(利用者の場合)
カメラ式コインパーキングを利用するにあたって、利用者側が把握しなければならないこともあります。以下で主な3点を解説します。
1点目は、入庫時間を正確に把握することが難しいという点です。入庫時刻が記載された駐車券が発券されないため、駐車料金を1分単位で厳密に計算するのは難しいでしょう。自分で入庫時間を確認する場合は、センサーが察知した時点から計算されることに注意が必要です。
2点目は、支払いをする際に車両情報の入力が必要になるケースがあることです。入力する車両ナンバーを少しでも間違えると、正しく支払いが行われないため意図せず不正行為になってしまいます。
3点目は、出庫時に自分で料金が未払いでないかを確認する必要があるということです。未払いで出庫すると不正出庫になってしまうので注意しましょう。
カメラ式駐車場を無料で導入しよう
これまでカメラ式コインパーキングについて仕組みやメリット、注意点について解説してきました。これからコインパーキングを経営しようと考えている方は、その土地の形状や立地に合った種類の機器を選定することが大切です。
コインパーキングの経営は、ほかの土地活用と比べて、初期費用を抑えて始められる方法の1つで、立地や接する道路の条件次第では、車を1~2台駐車できるスペースさえあれば始められる可能性もあります。
なかでも一括借り上げ方式では、駐車場運営会社に土地を貸し出すことで毎月賃料を得られ、駐車場運営自体は運営会社が行うため、経営の知識がなくても始められるのでおすすめです。
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三井のリパークでもコインパーキング経営の一括借り上げを行っています。三井のリパークが土地オーナーさまの手間をかけることなく、コインパーキングの経営に必要な機器の設置や運営管理業務の全てを行います。設置費用や運営管理費は0円で始められます。※
土地活用をしたくても初期費用の捻出が難しい方や、駐車場の経営を検討しているが自分で経営することに不安がある方は、三井のリパークの一括借り上げ方式がおすすめです。なお、三井のリパークでもカメラ式コインパーキングの導入を行っているので、ご興味がある方は、ぜひ一度、お気軽にお問い合わせください。
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●駐車場経営における一括借り上げのメリットや活用方法に関する記事は
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※ 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。