コインパーキング経営とは?
相続したものの住む予定がない土地や、空き家を解体した更地をそのままにしておくと、税金の負担ばかりがかかってしまいます。そうした土地を有効活用する選択肢の1つが、コインパーキング経営です。
コインパーキングとは、駐車時間分の料金を後払いする時間貸し駐車場のことで、月極駐車場と違って契約なしで誰でも自由に利用できるという特徴があります。
このコインパーキング経営は、初期費用の負担が少なく初心者にも始めやすいことから、人気のある土地活用方法です。今回は、所有する土地の扱いに悩んでいる方に向けて、コインパーキング経営の方法やメリットなどを分かりやすくご紹介しましょう。
●「コインパーキング経営」に関する
よくある質問はこちら
コインパーキング経営にかかる初期費用
土地活用には初期費用がかかるものですが、コインパーキングも含めた駐車場経営には、初期費用が安いという特長があります。その理由は、アパート経営やマンション経営のように建物の建設費がかからないためです。
コインパーキング経営の場合、初期費用は土地整備費と設備費が主となります。具体的には、アスファルト舗装(4,000~5,000円/㎡程度)、料金精算機(40~50万円程度)、ロック板(1台10万円程度)、ほか監視カメラや看板などが挙げられます。
こうした初期費用は、賃貸住宅経営に比べると確かに安いのですが、駐車場経営のなかで比較すると、コインパーキングは月極駐車場より設備費が高くなるのが注意点です。たとえば、料金精算機は必ず設置することになるうえ、その精算機とロック板をつなぐ電気の配線なども必要になります。
こうした費用や手間を省くため、
コインパーキング経営は一括借り上げ方式で駐車場運営会社に土地を貸すのが一般的です。三井のリパークは、
一括借り上げ方式でコインパーキング経営に必要な設備費を負担するので、初期費用を抑えて土地活用したい方におすすめです。※1
コインパーキングの経営方法は?
先に「一括借り上げ方式」という言葉が出てきましたが、コインパーキングの経営方法には、このほかに「自主管理方式」「管理委託方式」があります。それぞれの経営方法のメリットと、コストや収入の差を把握したうえで、自分に適したものを選ぶのが成功のポイントです。ここでは、3つのコインパーキングの経営方法について詳しくご紹介しましょう。
自主管理方式
自主管理方式とは、駐車場の運営に関する一切の業務をオーナー自身で行う経営方法のことです。設備の導入、維持管理、さらに駐車場内で起きたトラブルの対処などを自分1人で行う必要がありますが、コインパーキング経営で得られる収入は全て自分の手に入るというのがメリットです。
ただし、コインパーキング経営は、稼働率によって収益が変動するというリスクがあります。経営を安定させるには、その立地がコインパーキング向きかどうかを見極める、利回りを計算する、駐車料金のリサーチをする、看板設置や広告などを通して積極的に宣伝を行うといった事前準備が必須です。こうしたことも含めて、全て自分で行う余裕がある方に向いている経営方法といえるでしょう。
管理委託方式
管理委託方式とは、駐車場の管理業務を駐車場運営会社や管理会社に委託する経営方法のことです。駐車場にするための土地の整備や必要な機械の導入などはオーナーが行い、稼働後の管理業務は専門会社に任せるというやり方が一般的です。運営にかかわる経費のほか、管理業務を委託する会社へ委託料を支払う必要がありますが、残りの収入はオーナーの手に入ります。管理委託方式では、駐車場の掃除や巡回など、手間のかかる管理業務を代行してもらえるメリットがあります。
次にご紹介する一括借り上げ方式も管理業務を委託できる経営方法ですが、大きく異なる点は、経営主体が土地オーナー自身であり、稼働率によって収入が変動するという点です。そのため「管理業務は任せたいが、立地がよいので一括借り上げより高い収入を狙いたい」という方におすすめの経営方法といえます。運営会社は、マーケティングや運営に関するアドバイスもしてくれるので、経営の参考にさせてもらうとよいでしょう。
一括借り上げ方式(サブリース)
一括借り上げ方式とは、所有する土地を駐車場運営会社に貸し、運営会社から毎月賃料(借地料)をもらうという経営方法です。そのため、専門知識なしで土地活用が気軽にできるうえ、稼働率に関係なく毎月安定した収入を得られるのがメリットです。また、コインパーキングに必要な設備の導入や運営管理は代行してもらえるので、手間もランニングコストもかかりません。※1
「相続した土地が離れた場所にあるので自分で管理できない」という方や、「初心者なのでリスクも費用も抑えたい」という方には、最もおすすめの経営方式です。
コインパーキング経営のメリットとデメリット
さまざまな土地活用方法のなかでも、コインパーキング経営には嬉しいメリットがたくさんあります。一方、始める前に知っておきたい注意点もあるので、併せてご紹介しましょう。
コインパーキング経営のメリット
コインパーキング経営の主なメリットには、次のようなものがあります。
狭小地や変形地でも経営が可能
コインパーキング経営には、土地の広さや形の制限を受けにくいというメリットがあります。駐車スペースが1〜2台分もあれば経営は十分可能なので、狭い土地・いびつな土地でも土地活用を諦めずに済みますよ。
すぐ始められて撤退も簡単
コインパーキング経営は、準備期間が短い点もメリットです。賃貸住宅経営のように建物を建てる必要がないので、オープンまで半月〜1ヵ月ほどと、スムーズに経営を開始できます。
また、経営から撤退する際も、建物がないので解体の手間がかからず、ほかの用途への転用もスムーズです。駐車場運営会社と契約している場合は、2ヵ月前を目安(詳細な解約申し込み期限については契約書の内容をご確認ください)に運営会社へ解約申し込みをしましょう。
一括借り上げ方式なら知識がなくても始められる
「土地活用に興味はあるものの、経営の知識がないので不安」という方も、コインパーキング経営なら一括借り上げ方式があるので安心です。駐車場運営会社が土地を一括借り上げするため、経営リスクをほぼ負うことなく安定した賃料収入を得られます。
コインパーキング経営のデメリット
コインパーキング経営には多くのメリットがある一方、次のようなデメリットもあります。
税金の軽減措置が適用されない
コインパーキング経営には、節税効果を期待できないという注意点があります。その土地にアパートや一戸建てなどの住宅が建っていれば、「住宅用地」として固定資産税や都市計画税が軽減されますが、コインパーキングは住宅用地に含まれないため、税金の満額を支払うことになります。
空き家を解体して土地活用しようと考えている方は、この点も踏まえて慎重に検討しましょう。
なお、駐車場経営の固定資産税については以下の記事で詳しく解説しているので、併せてご覧ください。
面積効率がよくない場合がある
コインパーキング経営は、ほかの土地活用の方法と比べると、面積効率で劣る場合があります。たとえば賃貸住宅経営の場合、2階、3階と上階を造ることができますが、コインパーキングは一般的に平面駐車場であるためです。立体駐車場にすることもできますが、その場合は初期費用が大きくかかることになります。
上記のようなデメリットを抑えるには、コインパーキングの稼働率を高く安定させることが必要です。そのためにはまず、土地がコインパーキング経営に向いているかどうかを見極めましょう。次項で詳しく解説します。
コインパーキング経営に向いている土地
コインパーキング経営の成功は、立地にかかっているといっても過言ではありません。経営を始める前には、次のようなポイントをチェックしてみましょう。
繫華街や商業施設に近い
コインパーキング経営は、車や人の出入りが多く、駐車場が不足しやすいエリアに向いています。繫華街や、商業施設・病院の近くなどはその一例です。また、駅から離れた観光スポットや娯楽施設など、公共交通機関でのアクセスが難しい場所も、コインパーキングの需要は高いといえます。
道路の幅が5m以上ある
ドライバーにとっては、前面道路の幅が広いコインパーキングのほうが駐車しやすいものです。目安としては、道路幅が5m以上あると望ましいでしょう。また、幅が5m以上ある道路は、幹線道路のような大きな道路につながっている場合が多いので、運転中に看板を見つけてすぐに駐車しやすいというメリットもあります。
道路との高低差がない
駐車のしやすさに直結するため、土地と道路に高低差がないことも、コインパーキング経営においては重要なポイントです。傾斜や凹凸などの高低差がある場合は、スロープ工事を行うか段差スロープを設置して、駐車しやすいように整えましょう。
コインパーキング経営を気軽に始めよう
コインパーキング経営は、少ない初期費用かつ短い準備期間で始められる土地活用方法です。また、経営方式を一括借り上げ方式にすれば、初心者にとって不安な管理や経営も、駐車場運営会社に全て任せられます。
三井のリパークでは、一括借り上げ方式でのコインパーキング経営のご相談を受付中です。設備費用から運営管理費まで全て負担※1、また定期的な清掃のほか、万が一のトラブルには24時間365日コールセンターが対応します。
さらに、ご相談に合わせて柔軟にプランを提案できる点も、三井のリパークの強みです。「建物を建てるまでの数年間だけ土地を活用したい」「月極駐車場の空き部分を活用したい」など、さまざまなご要望にお応えします。※1長期の契約も可能なので、安定した土地活用をお望みの方は、ぜひお気軽にお問い合わせください!
「コインパーキング経営」に関するよくある質問
この記事ではコインパーキングについて経営方法やメリット、デメリットをご紹介してきました。最後におさらいとして大事なポイントを3つ確認しましょう。
コインパーキング経営にはいくらかかる?
コインパーキング経営にかかる主な初期費用は、土地整備費と設備費です。駐車場運営会社の一括借り上げ方式なら、設備費は会社に負担してもらえます。
コインパーキング経営のメリットは?
ほかの土地活用方法に比べて初期費用を抑えやすく、オープンまでの準備期間が短いので土地を有効に活用できるなどのメリットがあります。
コインパーキング経営に向いている土地は?
駐車場が不足しやすい繁華街や、商業施設・病院などに近い、前面の道路幅が広く駐車しやすいといったポイントが挙げられます。
※1立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。