2024.04.18

空き地の活用方法3選!活用事例や手順、成功させるためのポイントも解説

有効に活用することができれば安定した収入を得られる可能性が高い空き地について、活用事例やその流れ、活用を成功させるためのポイントなどをご紹介します。
監修者:不動産コンサルタント 秋津 智幸
不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。公認不動産コンサルティングマスター、宅地建物取引士、ファイナンシャルプランナー(AFP)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士。不動産コンサルタントとして、物件の選び方から資金のことまで、住宅購入に関するコンサルティングを行なう。

空き地は活用しないともったいない!

「土地を相続した」「耕作をしなくなった農地がある」など、さまざまな理由で空き地を所有することになり、どうすればよいか悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?空き地は所有しているだけで固定資産税や都市計画税、管理費などさまざまなコストがかかります。
管理を怠れば、雑草が生い茂ったり、ごみを放棄されたりして近隣の住民とトラブルに発展するリスクがあるうえに、放置していると知らぬ間に無断で土地を使用されてしまう恐れがあります。また、たとえ相手が故意であっても、土地を20年以上長期間占有して使用され続けると土地の所有権を奪われてしまうこともあるため、空き地を放置したままとするのは避けるべきでしょう。
空き地は有効に活用することができれば、安定的な収益を得られたり、土地にかかる税金の負担を軽減したりできるメリットがあります。今回はおすすめの土地活用方法や、活用するにあたって把握しておきたい手順などを解説していきます。
活用されていない空き地

空き地を活用する方法3選

空き地の活用方法には具体的にどのようなものがあるのか気になる方も多いでしょう。空き地の活用例では主に以下のものが挙げられます。
・アパート経営・マンション経営
・駐車場経営
・トランクルーム経営
・コインランドリー経営
・自動販売機の設置
・貸し農園
・資材置き場
今回は上記のなかから、代表的な活用法として3つの方法をご紹介します。
●土地活用の面白いアイデアや失敗を防ぐポイントについてはこちら

アパート経営・マンション経営

空いている土地にアパートやマンションを建て、賃貸住宅として貸し出すことで賃料を得るアパート経営やマンション経営は不動産投資の1つとして人気が高く、通勤や通学しやすい地域や駅に近いといった賃貸需要の高い立地の土地を所有している場合には、おすすめの活用方法です。また、ワンルームやファミリー向けなどその地域のニーズに合った間取りの住宅を建てることで、より安定した収益を得られる可能性があります。
アパート経営・マンション経営は、需要にマッチすれば安定して高い利益が見込めることに加え、「住宅用地の特例」により、空き地の場合よりも土地にかかる固定資産税が軽減されるというメリットがあります。一方で、建築費をはじめとする初期費用が高額になってしまうことから、リスクが伴う活用方法ともいえるでしょう。
アパート

駐車場経営

駐車場経営とは、土地を駐車場として貸し出し、駐車場使用料によって収益を得る土地活用のことです。車の往来できる道路に面した車1台分の土地があれば広さや形状に制限なく始められることが多く、賃貸住宅の賃貸借契約とは異なって、厳しい条件が少なく貸主の意思で解約することも可能です。さらに設置設備の撤去も容易なので、別の土地活用方法への転用が楽にできる点もメリットといえるでしょう。いざその土地を売却するとなったときでも、運営方式や契約内容などにもよりますが、2ヵ月ほどで駐車場の利用停止が完了し、その後土地を売却することができます。
駐車場経営には、「自主管理方式」「管理委託方式」「一括借り上げ方式」の3つの経営方式があります。アパート経営・マンション経営と比較すると、建物を建てる必要がないことから初期費用が抑えられて低リスクなうえに、駐車場事業者や契約内容によっては初期費用を負担してもらえたり、運営を代行してもらえたりする場合もあるため土地活用初心者の方でも始めやすい活用方法です。また、経営方法によっては、安定的に収入を得られるというメリットもあります。
ただし、初期費用は少なく済むものの、見込める収益はアパート経営・マンション経営に比べて低い傾向にあることにはよく検討しましょう。
●駐車場経営にかかる初期費用や経営方式に関する記事はこちら
駐車場に並んだ車

トランクルーム経営

トランクルーム経営とは、収納スペースとして空間を貸し出して収益を得る賃貸経営のことです。主に空き地にコンテナを設置し、コンテナスペースを貸し出すことによって賃料収入を得る形をとります。また、空き地に限らず、所有しているビルやマンションなどの1室をトランクルームとして貸し出す方法もあります。
以前はコンテナを置くだけのトランクルーム経営も可能でしたが、現在はしっかりと土地に固定するために基礎工事が必要なため、初期費用がやや高くなりました。経営方式には、「管理委託方式」と「一括借り上げ方式」の大きく2種類があります。管理委託方式は一括借り上げ方式に比べて収益性に優れており、一括借り上げ方式は、管理委託方式に比べて収益性はやや落ちるものの、トランクルーム事業者へ一括で貸し出すことから利用状況に関係なく一定の賃料が入り、安定した収益が期待できるという点がメリットです。
トランクルーム経営はアパートやマンション経営が難しい土地であっても、近隣に住宅やオフィスがあるような土地であれば経営することができます。ただし、その土地に定められた用途地域によっては設置することができないというデメリットがあり、土地の間口や前面の道路に一定の幅が必要になるなど、駐車場経営に比べると土地に制約がある活用方法です。
●田舎の土地活用方法や成功のために押さえておきたいポイントについてはこちら
トランクルーム経営の倉庫

空き地を活用する際の流れ

空き地を活用することを思い立ったとき、まずは何から始めたらよいのでしょうか?空き地を活用する際の一般的な手順は以下の通りです。
[ 1 ] 土地活用方法について相談
[ 2 ] 土地の調査・分析
[ 3 ] プランを検討
[ 4 ] 契約
まずはアパート経営やマンション経営なら不動産会社、駐車場経営なら駐車場運営会社といったように専門の事業者などに土地活用方法について相談してみましょう。空き地にはさまざまな活用の方法があるため、それぞれ専門の複数の事業者に相談することから始めましょう。そのほうがその土地に合った有効な活用方法をより的確に見つけられる可能性があります
また、事業者によって得意とする土地活用の方法は異なります。そのため相談をする際には、事前にどういった活用方法が自分の所有する土地や状況に向いているのか、ある程度目星を付けてから興味のある事業者を選ぶと、よりスムーズに検討を進めることができるでしょう。
具体的に採用したい土地活用の方法が決まったら、相談先の事業者に調査を依頼しましょう。事業者が土地の周辺環境、ニーズなどの情報をもとに調査・分析し、活用方法ごとにどれくらいの収益が得られるのかを調べてくれます。この分析結果をもとに、対象の土地活用方法での市場性や収益性、シミュレーションなどを提案してもらえます。
各事業者から提案された土地活用方法について、疑問点も解消され、活用プランが明確に決まったら、プランを提案した業者とその土地活用に関する契約を結びます。アパート経営やマンション経営であれば、建物の建築請負契約、駐車場経営であれば、駐車場施設の設置契約などです。管理運営上の契約内容は、各種事業者に運営を代行してもらったり、一部を委託したりとさまざまです。
なお、まずは幅広い土地活用方法の提案をご希望の方には、ALZOというサービスがおすすめです。三井不動産リアルティが運営する土地活用サービスALZOでは、土地活用を希望する土地所有者さまと、さまざまな形態の土地活用事業者をマッチングします。キッチンカーや自動販売機、物販店など、狭い土地から広い土地まで、期間や建築の有無にかかわらず、お客さまの土地に合った活用方法をご紹介します。土地活用に困ったら、ぜひお気軽にご相談ください。
●土地活用サービスALZOについてはこちら
●土地活用サービスALZOについてのお問い合わせはこちら
活用について相談している人

空き地の活用を成功させるためのポイント

空き地の土地活用を成功させるために、事前に知っておきたいポイントがいくつかあります。具体的に見ていきましょう。

複数のプランを検討する

空き地の立地や周辺環境、土地の形状、法令などの制限によって、適した活用方法は大きく異なります。そのため気になる土地活用方法については、それぞれのプロに相談して市場性、周辺環境、収益の見込みなどを調査してもらい、提案された複数の活用方法のなかから自分の所有する土地に適したものを選択していきましょう。
また空き地を活用する際には、採用した土地活用方法や契約によって度合いの違いはあるものの、自分自身が土地活用事業の経営にかかわることになります。専門家や業者に相談する場合でも、需要や収益性など、自分である程度経営に関する知識を身に付けて経営を行うことが必要です。相談先の業者としては、実績が豊富で信頼がある企業や、その地域に精通している企業を選ぶと、より納得のいく土地活用ができるようになるでしょう。

目的を明確に持つ

一般的に土地活用を始めると、ほかの用途にはすぐに転用しにくいとされます。特に、建物を建てるアパート経営・マンション経営は、土地の転用がしにくい土地活用方法です。後悔をしないためにも、リスクがあったとしても収益性を第一に考えたいのか、あるいは低リスクで経営を行いたいのか、一時的な土地活用とするのか、はたまた長期的に活用していくのかなど、事前に目的や希望をはっきりさせておくとよいでしょう。

法規制を把握しておく

活用方法を検討するなら、対象の空き地に関係する法規制について、ある程度理解しておくことが大切です。所有している土地によっては、法規制によって考えていた土地活用方法が採用できないことがあります。土地の法規制で特に注意しておきたいものとして、「都市計画法の市街化区域内か否か」「定められた用途地域がどういったものか」という項目が代表的であるため、確認をしておきましょう。
都市計画法をもとに定められた市街化区域内でなく、市街化区域外であると、基本的に建物を建てることができません。そのほか田や畑といった農地は農地法の規制によって、自由に建物を建てることができないというルールがあります。
用途地域というのは、都市計画に基づいて建築される建物の規模や用途を制限するために指定される地域のことで、13種類に区分されます。居住用、商業用、工業用などの用途に合わせてそれぞれの地域の利便性を高める目的で定められたものであり、用途地域によっては、店舗や事務所のような商業用建物が建てられなかったり、コンテナを使用したトランクルームが設置できなかったりするのです。
空き地と家と車のミニチュア

空き地に合った活用プランを立てよう!

ここまで、空き地の活用方法や流れ、ポイントについて解説してきました。空き地はその土地の状況や周辺環境をはじめ、所有者の土地活用の目的や希望までを含めて総合的に判断することで、有効な活用とその先の安定した収益につながります。
三井のリパークでは、土地活用の無料相談から、駐車場経営の運営まで、一貫してサポートしています。※1 また駐車場経営のなかでも、一括借り上げ方式では設備の設置といった初期費用を負担し、その後の運営、トラブル対応まで代行しているため、土地活用が初めての方でも始めやすい方法です。
三井不動産グループの総合力、実績を生かして、お客さまに合った幅広い土地活用の方法をご提案いたします。土地活用でお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。
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※1 立地等によってはお受けできない場合もございます。また、建物解体、アスファルト舗装、外構、固定資産税などの租税公課や町内会費はオーナーさまのご負担となります。
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